青春ロマンスシート 青草に坐す
(C)1954 松竹
船乗りの新庄啓作と妻文子には二人の子供があった。快活な女学生翠とチャッカリ坊主の中学生誠である。啓作の妹節子も死んだ兄大造の友人土屋光雄との結婚に失敗し、新庄家の居候になっていた。大造や光雄の友人で翠の高校の英語の先生羽田信平はひそかに節子を永遠の女性と決め、節子の友人でコーヒー・ショップのマダム醍醐シズも二人を結ぼうと努力しているが、羽田には光雄への義理がある上に、弘子という許婚者も居た。翠には戸川雄一というボーイ・フレンドが居た。この二人は物わかりのいい小母さん節子に見守られながら、何時か清純な恋が芽生えていた。